ラヂオもりおか音楽映画祭 Vol,8 RADIO MORIOKA MUSIC CINEMA FESTIVAL

上映作品

ジョアン・ジルベルトを探して/(C)Gachot Films/Ideale Audience/Neos Film 2018
©Gachot Films/Ideale Audience/Neos Film 2018

ジョアン・ジルベルトを探して

「イパネマの娘」「想いあふれて」などで知られ、「ボサノバの神様」と称されるブラジルの伝説的ミュージシャン、ジョアン・ジルベルトの行方を追った音楽ドキュメンタリー。卓越したギター演奏と甘美な歌声で世界中の音楽ファンを魅了したジョアン・ジルベルト(2019年7月に他界)は、08年8月にリオ・デ・ジャネイロでのコンサート出演を最後に、公の場に姿を現すことがなくなってしまった。それから10年、ドイツ人ジャーナリストのマーク・フィッシャーは、ジルベルトに会うためにリオ・デ・ジャネイロに向かったが、結局会うことはかなわなかった。その顛末を記した本が出版される1週間前、フィッシャーは自らの命を断ったという。彼の旅に強く共鳴したフランス生まれでブラジル音楽をこよなく愛するジョルジュ・ガショ監督が、フィッシャーの夢を実現させるため、ブラジル中をくまなく歩き、ジルベルトゆかりの人びとや土地を訪ねていく。
ブラジルの美しい風景、目にも耳に心地よい音楽ドキュメンタリー。

2018年製作/111分/G/スイス・ドイツ・フランス合作

ブルーノート・レコード ジャズを超えて/(c) MIRA FILM
©MIRA FILM

ブルーノート・レコード ジャズを超えて

第二次世界大戦前夜、ナチス統治下のドイツからアメリカに移住した二人の青年、アルフレッド・ライオンとフランシス・ウルフ。大のジャズ・ファンであった彼らは、1939 年にニューヨークで小さなレコード会社「ブルーノート・レコード」を立ち上げた。
レコーディングにあたって、アーティストに完全な自由を渡し、かつ新曲を書くよう励ます──
理想を求め、妥協することのないライオンとウルフの信念は、ジャズのみならず、アート全般やヒップホップ等の音楽に消えることのない足跡を残してきた。ブルーノート・レコード創立80 周年記念で製作された傑作ドキュメンタリー。

パリに見出されたピアニスト/(C)Récifilms – TF1 Droits Audiovisuels – Everest Films – France 2 Cinema – Nexus Factory – Umedia 2018
©Récifilms – TF1 Droits Audiovisuels – Everest Films – France 2 Cinema – Nexus Factory – Umedia 2018

パリに見出されたピアニスト

駅に置かれた1台のピアノ。マチューの楽しみは、自身を追う警察官の目を盗んでそのピアノを弾くことだった。ある日、音楽学校でディレクターを務めるピエールが、マチューの旋律に足を止め、耳を傾ける。その才能に強く惹かれたピエールは、マチューをピアニストに育て上げたいと声をかける。乗り気ではないマチューだったが、ピエールと‟女伯爵“と呼ばれるピアノ教師エリザベスに手ほどきを受けることに。周囲との格差や環境の壁にぶつかり、もがきながら、ピアノのみならず自身も成長していく。そして、彼に夢を託したふたりの大人たちもまた、図らずもマチューに影響を受け変化していく。マチューが拓く未来には、一体、何が待ち受けているのだろうか……

2018年/フランス・ベルギー/106分/

WALKING MAN/(c)2019 映画「WALKING MAN」製作委員会
©2019 映画「WALKING MAN」製作委員会

WALKING MAN

ラッパーのANARCHYが自身の実話を盛り込みメガホンを取り、野村周平を主演に描いた初監督作品。企画、プロデュースを「地雷震」「スカイハイ」などで知られる漫画家の高橋ツトムが務めた。川崎の工業地帯で母と思春期の妹ウランと暮らすアトム。極貧の母子家庭の家に育ち、幼い頃から人前で話すことも笑うことも苦手なアトムは不用品回収業のアルバイトで生計を立てる毎日を送っていた。ある日、母が事故により重病を負ってしまうが、一家は家計が苦しく保険料を滞納していた。ソーシャルワーカーからアトムたちに投げつけられる心ない言葉。そんな過酷な日常の中、アトムが偶然出会ったのがラップだった……。

2019年製作/日本/G/95分

ANNA/(c)INA – 1966 / Images from the movie Anna directed by Pierre Koralnik
©INA – 1966 / Images from the movie Anna directed by Pierre Koralnik

ANNA

「気狂いピエロ」(‘65)などゴダール作品のミューズ、アンナ・カリーナが主演を務め、パリの街を舞台に描いたポップでカラフルなミュージカル作品。新天地を求め、田舎からパリへやって来たアンナ。広告代理店の社長セルジュは、駅構内で撮影したポスターに偶然写り込んでいた彼女に一目ぼれし、あり余る資金を使ってパリ中を捜し回る。そんなセルジュの思いに気づくアンナだったが……。セルジュ・ゲンズブールが劇中の楽曲を手がけ、出演もしている。日本では1998年に劇場公開。2019年9月、4Kデジタルリマスター版でリバイバル上映。

1966年/フランス映画/86分/カラー/4Kデジタルリマスター版

王様になれ/(c)2019 『王様になれ』フィルムパートナーズ
©2019 『王様になれ』フィルムパートナーズ

王様になれ

バンド「the pillows」の結成30周年プロジェクトとして製作された青春映画。「the pillows」ボーカルの山中さわおの原案を、俳優で舞台の演出家としても活躍するオクイシュージ初監督作品として映画化。カメラマンになる夢を抱きながらも、厳しい現実を前に苛立ちと焦りを感じながら叔父のラーメン店で働く祐介。初めて足を運んだ「the pillows」のライブで、思いを寄せるユカリを偶然見かけた祐介は、ユカリと話すようになる。祐介はユカリとの距離が近づいていくにつれ、徐々に「the pillows」の魅力にもはまっていく。主人公の祐介役を岡山天音、祐介が弟子入りを懇願するカメラマン・虻川役を岡田義徳が演じる。そのほか、「the pillows」のメンバーが本人役で出演し、「GLAY」「ストレイテナー」など「the pillows」と交流のあるミュージシャンたちも多数出演する。

2019年製作/115分/G/日本

アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール/(c)2017 Picomedia SRL.
©2017 Picomedia SRL.

アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール

イタリア・トスカーナ地方の小さな村。アモスは眼球に血液異常を持って生まれ、幼い頃から弱視に悩まされていながらも、明るく過ごしていた。しかし12歳の時に学校の授業中、サッカーボールが頭に当たり持病が悪化。少年は失明してしまう。元来歌が上手なアモスの美しい歌声が評価され、コンテストで優勝する。しかしすぐに声変わりが始まり、それを機に歌手を諦め、親友とともに弁護士を目指す。
大人になったアモスは、大学に進んだ後、ピアニストとしてバーで生演奏をするアルバイト中、歌声を披露。その歌声に感激した友人が歌唱指導者、マエストロを紹介する。……。
世界最高峰のテノール歌手=アンドレア・ボチェッリが自ら書き起こした半生を完全映画化。

2017年/イタリア/PG-12/115分

細野晴臣50周年記念ドキュメンタリー「NO SMOKING」/(c)2019「NO SMOKING」FILM PARTNERS
©2019「NO SMOKING」FILM PARTNERS

細野晴臣 50周年記念ドキュメンタリー
「NO SMOKING」

11月17日(日)のみの特別先行上映

1969年のデビューから、今年で50年を迎えた音楽家・細野晴臣。近年ではカンヌ国際映画祭パルムドール受賞作『万引き家族』の音楽を担当し、国内だけでなく世界中のアーティストからリスペクトされる生けるレジェンド。そんな細野晴臣に迫る唯一無二のドキュメンタリー映画

細野晴臣 コメント

自分の映画が出来上がって上映されるとは夢のようですが、同時に悪夢だとも思えます。何故生きている間にこんなことになったのかといえば、今年になって50年も音楽生活を続けてきたせいでしょうか。このような映画を自分で作ることはできません。製作陣の熱意があってこそ実現したものであり、自分も観客のひとりとして見ることになります。しかし到底客観的な評価などできるはずもありません。どうか見た人が少しでも得ることがあるように、と祈るばかりです。

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